高山村の美しい風景とワイン作り
長野県高山村。美瑛町などと並ぶ「日本で最も美しい村連合」に加盟するこの村は、山岳の稜線が雄大に連なり、渓谷沿いに温泉が点在する風光明媚な地域。
農業が中心のこの村には、リンゴや生食用ブドウが盛んに栽培されてきましたが、実はその地理的特性がワイン用ブドウの栽培に最適であることをご存じでしょうか。
高山村は標高が高く、寒暖差が大きく、水はけの良い土地柄がワインの生産にぴったり。そんな高山村が、ワイン産地として新たな挑戦を始めたのが、このワイナリーの始まり。
高山村が生んだ信州たかやまワイナリー
信州たかやまワイナリーは、高山村が中心となり、地元の人々と力を合わせて立ち上げたワイナリーです。
元々、大手ワイナリーにブドウを供給していた高山村が、「”ブドウ産地”から”ワイン産地”にステージチェンジしよう」と、新たなステップを踏み出したのです。
このプロジェクトに参加したのが、現在ワイナリーの醸造責任者を務める鷹野さん。鷹野さんは、メルシャンで長年の経験を積んできたベテランで、品質管理の知識を活かし、ワイナリーの基盤を築きました。
例えば、醸造所に虫を取る機械を設置し、衛生状態を把握したり、気象観測機を使って栽培の精度を高めるなど、細部にわたる工夫が施されています。
鷹野さんの手がけるワインの特徴とは?
信州たかやまワイナリーのワインは、まるで自然の恵みをそのまま瓶に閉じ込めたかのような、透き通る美しさとバランスが魅力です。
鷹野さんは「クリーンでバランスが良い、飲み続けられるワインを目指しています」と語ります。
そのため、ワイン作りにおいては香りや味の突出を避け、多様なブドウの特性をうまく調和させることに力を注いでいます。
高山村内の13名の栽培家から集めたブドウを使って、複雑でありながらもまとまりのある味わいを生み出しているのです。
高山村の未来と持続可能なワイン作り
信州たかやまワイナリーは、単にワインを作るだけでなく、地域を巻き込んで持続可能なワイン産地を目指しています。
鷹野さんは「ワイン産地としての高山村」を進化させるべく、他の小規模ながら高品質なワイナリーと協力し、村全体でワイン文化を育んでいます。
ここで生まれるワインを通じて、人と人が繋がり、様々なイノベーションが起こる期待感。これが、未来の高山村の姿。これからも高山村のワインが地域の誇りとなることを目指して、邁進しています。
鷹野さんが目指す「ワイン産地としての高山村」の進化を目の当たりにするべく、ぜひ高山村へ訪問してみてください。
おすすめは山田牧場キャンプ場。満天の星空のもと、信州たかやまワイナリーのワインを空け、次の日は熱い温泉に浸かる。最高ですよ!
写真は、畑のど真ん中で、栽培の様子を語ってくれた代表の涌井さんです!