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小諸の自然美をワインに込めて
長野県小諸市に位置する「ミリ・ボーテ」。浅間山のふもと、千曲川沿いの自然豊かな菱野地区に畑とショップを構えています。小諸市は軽井沢の西側、上田市や東御市に隣接する町。
2023年7月末、快晴の暑い日に訪れた私たちは、軽トラの荷台に乗せてもらいながら、ショップからすぐの畑へ案内してもらいました。
細い農道を抜けると突然視界が開け、静寂に包まれたブドウ畑が広がります。標高の高いこの地からは八ヶ岳や浅間山を望む絶景が広がり、時折吹き抜ける風にブドウの葉が揺れる様子がなんとも心地よい空間でした。
この畑で育てられるのはカベルネフラン、メルロー、シャルドネ、ソーヴィニヨンブランといった品種。それぞれの土地の個性を表現し、自然な形で育てられています。
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数学教師からワイン生産者へ
この美しい畑を手掛けるのは、中根さん。もともとは埼玉県で高校の数学教諭をしていましたが、「天気が良く、眺めの良い場所で暮らしたい」という想いで2012年に小諸市へ移住。新幹線で通勤しながら、新しい生活をスタートさせました。
ワイン作りに触れるきっかけは、奥様がエッセイスト玉村豊男さんのファンだったこと。
玉村さんの本を手にヴィラデストワイナリーを訪ねたことからワイン作りに興味を持ち、千曲川ワインアカデミーの第一期生として2015年に卒業しました。その後、耕作放棄地を借り受け農地に整備し、2016年にブドウを植え始めたのです。
千曲川と共に歩む挑戦
中根さんは、地域の新規就農者を支える「小諸ワイングロワーズ」の副会長も務める存在。
同じワインアカデミー卒業生とのつながりや、つくり手同士のコミュニティが小諸のワイン文化を育んでいます。地元の自然や地形への深い理解と数学的な論理的思考が、中根さんのワイン作りに生きています。
ミリ・ボーテでは、ブドウの品種特性や土地の個性を最大限に引き出すため、複数品種のブレンドではなく単一品種で仕込むスタイルを採用。
委託醸造先は近隣のテールドシエルで、標高の高さと冷涼な気候を活かしたワインは、熟した果実味と綺麗な酸味のバランスが特徴です。
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自然の美しさを感じる一杯
私たちが初めて飲んだミリ・ボーテの「シャルドネバリック」は、ハチミツのようなコクと酸味が見事に調和した一杯でした。
中根さんがフラグシップとして挙げるカベルネフランは、完熟の旨味と酸味のキレを併せ持つ、洗練された味わいです。
また、ワインラベルには中根さんが飼う愛犬が描かれており、温かさと親しみを感じさせます。
このラベルには千曲川の自然美が映し出され、わんちゃんとの散歩コースとして親しむ周辺の湿原や池などの景色が重なります。
千曲川の豊かな自然に囲まれたミリ・ボーテが届けるワインは、地域への深い愛情と挑戦の証。ぜひその一杯を味わいながら、小諸の風景と中根さんの想いに思いを馳せてみてください。