夏の北海道、そのままの風景
ドメーヌレゾンは、北海道の真ん中・富良野に位置するワイナリー。訪れた夏の日、360度を山に囲まれた農村地帯に、まっすぐな道がどこまでも続く牧歌的な風景は、「夏の北海道」のイメージそのものでした。ワイナリーの周囲には40haにもおよぶ広大な畑が広がっており、個人経営が多い日本のワイナリーの中では、際立ったスケールを誇ります。
この大規模な畑と安定した醸造体制を可能にしているのが、企業母体としてのレゾングループの存在です。山梨のまるき葡萄酒、長野のドメーヌコーセイと同じグループに属し、山梨・長野・北海道を軸に6次産業化を推進。個人の情熱を生かしつつ、企業としての支援体制が整うという、いいとこ取りの体制が魅力です。
醸造を支える若きふたりと仲間たち
年間7万本を生産するドメーヌレゾンの醸造を担うのは、なんと若い二人の醸造家。東京出身の矢後さん(当時32歳)は、ドメーヌレゾンのソーヴィニヨン・ブランに感動し、「ここで働きたい」と志願して入社。もう一人の武井さん(当時36歳)は、「一からモノをつくることが好き」という理由で愛知から富良野へ。
この二人の醸造家を見守り、営業としてワイナリーを支える菊池さんは、まるで母親のように彼らを温かくサポートしている様子が印象的でした。グループ内のドメーヌコーセイやまるき葡萄酒からの技術的アドバイスも品質向上に寄与しており、若手の成長を支える盤石な環境が整っています。
爽やかな酸と品種の可能性
富良野は冬になると雪に閉ざされるため、収穫はその前に完了させる必要があります。そのため、ブドウには酸がしっかりと残り、フレッシュで爽快なワインが生まれます。特にソーヴィニヨン・ブランは、日本に2台しかないというバスケットプレス機でゆっくりと搾汁し、香り高く、美しい酸が印象的な一本に仕上げられています。
その品質の高さは2024年、日本ワインコンクールにおいてソーヴィニヨン・ブランが最高金賞を獲得したことからも明らか。これからはリースリングなど、新たな品種へのチャレンジも始まるとのことで、味わいの幅がさらに広がっていくことが期待されます。
未来へ続く、成長と挑戦
「自分たちは本当に恵まれていると思う。もっと経験を積んで、もっと向上したい」——そう語る醸造家たちのまなざしは真剣そのもの。設備や支援体制に甘えることなく、毎年の経験を積み重ねながら技術と感性を磨き続けています。
企業ワイナリーでありながら、現場では人と人の関係性や思いがしっかりと息づいている。それが、ドメーヌレゾンの魅力であり、富良野という地が持つ可能性を体現しているようでした。これからも彼らの挑戦から目が離せません。